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狂言の世界:鑑賞と解説


狂言は、もともと猿楽と一体のものとして始まったといわれる。猿楽が田楽を起源とする芸能であるとすれば、狂言は猿楽をポジとするネガのような位置づけだった。折口信夫はそれをもどきの芸能だという。このもどきの芸能としての狂言は、即興性の高いもので、猿楽の合間に演じられて、聴衆の拍手喝さいを受けていたものとみられる。狂言師の団体は、能の各流派とゆるやかな結びつきをしていたらしいが、徳川時代の初期に、三つの大きな流派として整理されたようだ。その頃には、能の各流派も、伝統的な大和四座のほかに新興の喜多流が加わり、五つの流派に整理された。それと三つある狂言の流派が、結びつきながら能楽の興行をしていたわけである。

現行の狂言師団体は大きく二つの流派に別れている。これは明治維新以降に確立した姿である。明治維新は能楽界に激甚な影響を及ぼし、そのあおりで鷺流のような伝統ある狂言の流派が消滅したほか、大蔵、泉両流の家元が廃絶したりして、現在のような形になった。現在では、大蔵・和泉の二つの系統に分類され、それぞれの流派が狂言の伝統を伝えている。狂言の演目が現在のような形に整理されたのは徳川時代はじめのことで、そのさいに確立された台本を、各派ごとに受け継いでいるのである。

その台本の数は、各派併せて、重複を整理すれば、260曲あまりに上る。それらは、脇狂言、大名狂言、小名狂言、聟狂言、女狂言、鬼山伏狂言、出家座頭狂言、集狂言などに分類される(大蔵流山本東派の場合)。ここではそのうち代表的なものの舞台を、テクストを中心にして鑑賞し、あわせて簡単な解説を加えたいと思う。


狂言の歴史

狂言の諸流派と狂言台本


三番叟

佐渡狐

狂言「蝸牛」:誤解の喜劇

狂言「棒縛り」:狂言記より

狂言「柿山伏」:泥棒の居直り

狂言「成上がり」 

狂言「呼声」:無奉公物

狂言「宗論」

狂言「鶏婿」

狂言「木六駄

狂言「素袍落」

狂言「文山立」:山賊の喧嘩

狂言「蚊相撲」

狂言「釣狐」


狂言「萩大名」:野卑な大名

狂言「二人袴」


狂言「居杭」を見る

茸:鬼山伏狂言(能楽公演2020)

NHKの新春能楽を見る 狂言末広がり

狂言「柑子」

狂言「二人大名」

狂言「通円」を見る:茂山七五三演じるパロディ



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