日本語と日本文化


能「海士」を見て


NHKの能楽番組が観世流の能「海士」を放送した。この曲は世阿弥以前からある古いもので、謡曲も舞も非常に変化に富んでいて、見所聞き所が多い。そんなわけで能好きにとっては何度見ても見飽きることがない。筆者もまた懲りずに見た口だ。

シテは浅見真洲、ワキは宝生閑。赤頭三段舞と二段返しという小書を採用していた。見所は、前段で海女が海中に潜って龍から珠を奪い取ろうとする場面、後段で竜神が勇壮な舞を舞うところだ。普通後シテは般若の面をかぶって出てくるものだが、ここでは赤頭に男の面をつけて現れた。

番組の中のインタビューで、浅見真洲は、海女の動きにリアリティをもたせたいといっていた。その心意気が伝わったのか、なかなか見ごたえのある演技だった。子方の謡ぶりもよかった。

100分を超える大曲だが、曲の展開に変化があるために、時間を感じさせない。

なお、この曲の解説は他日載せておいたので、興味のある人はそちらを参照願いたい。


    

  
.


検     索
コ ン テ ン ツ
日本神話
日本の昔話
説話・語り物の世界
民衆芸能
浄瑠璃の世界
能楽の世界
古典を読む
日本民俗史
日本語を語る1
日本語を語る2
日本文学覚書
HOME

リ  ン  ク
ブログ本館
万葉集を読む
漢詩と中国文化
陶淵明の世界
英詩と英文学
ブレイク詩集
マザーグースの歌
フランス文学と詩
知の快楽
東京を描く
水彩画
あひるの絵本




HOME能と狂言




作者:壺齋散人(引地博信) All Rights Reserved (C) 2008-2012
このサイトは作者のブログ「壺齋閑話」の一部をホームページ向けに編集したものである